
2021年03月09日(火)
このほど学研から『御朱印でめぐる全国の稲荷神社~週末開運さんぽ~』が出版されました。ー決定版 全国の稲荷神社107社 とことん取材ーと銘打たれたこの本に、小さいながらも玄蕃稲荷神社の朱印が掲載されているので紹介しましょう。
編集部から取材協力依頼の電話があったのは昨秋のこと、「こんな田舎の小さな神社で大丈夫なのか?」と案じつつつ、せっかく連絡をもらったのだからとメールで掲載情報を提供し、無事に校正も済ませました。
「本が刷り上がったら見本誌を送ります」と言われていたので、そのうち届くだろうと呑気に構えていたら、大阪の友人から突然、玄蕃稲荷の掲載ページ写真とともに「載っているの見ましたよ」というラインが入りました。
「まだ見本誌が手元にないので実物を確認していないんだよね」と応じたあと、二人で「編集部がこんな小さな神社をなぜ取り上げたのか?」について遣り取りを交わしていたところ、不思議と社務所のポストに見本誌が到達したのです。
私のお粗末な筆耕のほかに「松本だるま」や「願掛けキツネ」の写真も掲載されていますが、この本の構成であれば、拝殿内の「白狐」の画像も提供しておけば良かったかな、とすこしばかり後悔しています。
それはさて置き、「おらが地域のお稲荷様」に興味のある方は、是非ご覧になってください。
2021年01月27日(水)
玄蕃稲荷神社では今年から恵方巻きを授与することにしました。
市民タイムスで紹介されたことで多くの問い合わせをいただいており、少しばかり皆様のお役に立てたのではないかと安堵しているところです。
そもそも恵方巻きは、江戸末期、商売繁盛や家内安全を願って上方で始まったと言われています。
節分の食文化として今に伝えられているのも、節分が一年(旧暦)の締めくくりの日で、翌日(春分)から始まる新しい年(春)を迎えるにあたって一年の幸福を祈るに相応しい日でもあったからです。
つまり、恵方巻きは神様に祈りを伝えるための具、手段だったのです。
しかし、近年ではスーパーやコンビニの商品として取り扱われ、季節の食べ物として受け止められるようになり、さらには「フードロスの象徴」といった汚名まで着せられて、恵方巻きに込めらた「祈りのカタチ」はすっかり影を潜めてしまいました。
そうした現状に違和感を抱いていたこともあり、神社と直接にゆかりのある恵方巻きを考案したという次第です。
玄蕃稲荷の恵方巻きは、稲荷神のお使いであるキツネの好物・油揚げで作った棒状の稲荷ずし。
恵方巻きを鬼の金棒に見立てて厄除に食したという言い伝えに従うならば、一般の恵方巻きより見た目も鬼の金棒に近いことは間違いありません。当然、神社で授与する恵方巻きですから厄除けの御利益も・・・。
コロナ禍では誰もが八方塞がり、先の見えない不安を抱きつつもこの一年を恙なく過ごしたいと切に願う方々に、少しでも心の安らぎをお届けできればと、四方八方から忍び寄る悪疫を退ける「八方除御守」とともに授与することと致しました。
なお、玄蕃稲荷の恵方巻きは2月2日の節分の日、正午から午後6時までの間にお渡しします。
当日は、追儺行事の古儀に因み鬼の面が皆様をお迎えし、夕刻からは災厄除けの祈願祭が執り行われますので、災厄除けの人形は午後6時までにお納めください。
2021年01月11日(月)
この正月、玄蕃稲荷には松本だるまを求めて多くの方が参拝に来られました。
その中には初めてお求めになられる方もあり、由来を尋ねられることもありましたので、ここで簡単にお話しすることにしましょう。
玄蕃稲荷の松本だるまは、太い眉毛と丸い頬ひげが特徴で、昭和28年頃、玄蕃稲荷神社の先々代宮司で私の父である宮澤源一が復刻して作り始めたものです。実にその歴史は60年以上に及ぶのです。
近年、人形店などが太い眉毛と丸い頬ひげのだるまを販売するようになっていますが、戦前の松本だるまの頬ひげは三角だったと言われていますから、現在、松本だるまと称されるだるまの本家本元は、玄蕃稲荷神社ということになるのです。
玄蕃稲荷の松本だるまを模して様々な形の松本だるまが作られているという現実は、玄蕃稲荷が地域の民俗文化財の復刻・伝承に極めて重要な役割を果たしたことをも意味しています。そしてもう一つ重要なのは、玄蕃稲荷の松本だるまは神社で作られていることから、明確な信仰の対象として信じられてきたということです。
ここであらためて玄蕃稲荷神社が松本だるまの本家本元であることを示す資料を紹介しておきましょう。
平成3年に長野県教育委員会が編集発行した『長野県の諸職ー長野県諸職関係民俗文化財調査報告書ー』には、松本だるまの唯一の技術伝承者として宮沢源一の名が挙げられ、調査員がまとめた報告書の中には、「宮沢さんのだるまは特徴的で、ひげも荒木ひげではなく丸い毛であり、だるまには必ず『大当』の字が入っている。」という記載があります。
つまり父が独創した特徴的な「丸いひげ」と「大当の文字」が、今日の松本だるまの特徴として広く認識されるに至っているわけですから、玄蕃稲荷神社が松本だるまの本家本元と断言できるのです。
ちなみに、だるま製造業者のなかには「歴史的資料にあたって松本だるまを復刻した」、「これが松本だるまだ」などと吹聴宣伝しているところもあるやに聞き及びますが、それが事実であれば、そこで製造されているだるまには「丸いひげ」や「大当の文字」はないことになるはずなのですが・・(笑)
2020年12月22日(火)
古来、「一陽来復」の神札をおまつりすると、陰気を払い運気を招くと言われており、玄蕃稲荷神社では毎年、冬至の日から初午祭(令和3年は3月13・14日)までこの神札を授与しています。
今年は皆様からのご要望もあり、従来よりも小ぶり(縦18センチ、横5センチ)にして、おまつりしやすい大きさに致しました。
この神札は、玄関か、その年の恵方(令和3年は南南東)に向いた居間の柱や壁に貼っておまつりします。
コロナ禍の今、社会にはさまざまな陰気が立ち込めています。そうした陰気が家庭に入り込まないよう、この機会に「一陽来復」をおまつりしましょう。
なお、「一陽来復」の神札をお求めの方は、初穂料(300円)を賽銭箱に納めてお持ち帰りください。
2020年12月15日(火)
玄蕃稲荷神社では、コロナ禍で祈願参拝に出かけられないという皆様に、願掛けキツネによる「おこもり祈願」をご案内しております。
稲荷神のお使いであるキツネが皆さまに代わって大晦日から元旦に掛けて神社にこもり、それぞれの願い事を神様にお伝えします。
願掛けキツネによる「おこもり祈願」の願意は次の三種とし、祈願料はそれぞれ2000円となります。
⑴ 家内安全・家業繁栄
⑵ 厄難消除・除災招福
⑶ 学業成就・合格祈願
願意を神様に伝えたキツネは、元日以降に神札とともにお渡し致します。
ご希望の方は、大晦日までに以下の方法にて玄蕃稲荷神社までお申し込みください。
電 話 0263-72-2026
FAX 0263-75-8796
メール genbainari@gmail.com